株式会社アイデス
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社名 | 株式会社アイデス |
業種 | 情報通信業 |
設立年月日 | 昭和56年 9月1日 |
資本金 | 6,000万円 |
社員数 | 約100名 |
本社所在地 | 大阪府大阪市中央区備後町1-4-9 |
ホームページ | https://www.ides.co.jp |
ダイバーシティ推進に取り組む背景や歴史
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株式会社アイデスでは、企業が必要とするいわゆる「業務システム」のソフトウェア(システム)開発を手掛けています。
お客様から共有された現状と業務課題を詳細に分析し、最適な業務システムの設計・開発を行います。
また、システム導入後は、保守及びメンテナンスも提供しています。
1981年の設立以来40年以上にわたり、製造・流通・サービス業の大手企業をはじめとする、幅広い業界の基幹システムの構築に携わる中で培った「業務技術力」と「開発技術力」を併せ持ち、顧客から信頼を得ていることが、大きな強みとなっている会社です。
2019年に上場企業のグループ会社となって以降、グループシナジーを生かした大型案件のプロジェクトが増加したことにより、さらに成長を遂げています。
安定した基幹システムを構築するだけでなく、DX的要素を加えてお客様に感動を与えるシステムの提供を当社のパーパスに据えて今後もそのビジョン実現に向けて取り組んでいます。
これには「社員の成長が会社の成長につながり、社員の幸せが最終的にお客様の満足を生む」という企業理念が根底にあります。
性別や学歴や社歴にとらわれず、一人ひとりの個性を重視する風土があり、それが結果的に「ダイバーシティ」につながっているように感じています。
ダイバーシティ推進の具体的な取り組み内容
- 貴社でのダイバーシティ推進の具体的な取り組み内容を教えてください。
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特定の対象者や、制度達成のための具体的な目標を掲げているわけではなく、社員からの「これが改善されたらもっと働きやすくなる」という声を丁寧に拾いあげ、検討を重ねて制度にしてきたので、特別に「これをしています!」と言えることは少ないのですが、社員がいつでも意見を伝えやすい環境を整えることを大切にしています。
ダイバーシティとインクルージョンが自然と根付いている組織であると感じており、最近では「多様な価値観を受け入れる」ことを目的として、エニアグラムを実施し、その結果を社員間で共有することで相互理解を深めるための取り組みにつなげています。
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株式会社アイデス 取締役 管理本部長 黒岩さん
- その他、社員の方への支援やスキルアップ研修などについてお伺いさせてください。
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まず、評価制度に基づく階層別教育(研修)を採り入れています。社員のほとんどが技術職ですが、テクニカルスキルだけではなく、社会人として必要なスキルも身につけていただきます。
テクニカルスキルアップ支援としては、24時間365日いつでも受講できるe-Learning研修の導入や、資格取得時の受検料支援や合格お祝い金などの支援も充実しています。また、産前産後を含めた育児中など、多様な状況(ライフステージ)で働く社員が安心して働くことができるよう、柔軟な勤務時間や条件を提供するなどの支援も行っています。
- 貴社では、9つの性格タイプに基づく性格分析ツールであるエニアグラムを導入されていますが、導入後の効果をお聞かせください。
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今年(2024年)にグループ会社間でエニアグラムについて専門家の講習を受けた後に、全社員が受検しました。
この試みは個人の価値観を理解し自己理解を深めるとともに、他者との価値観の違いを知る機会となり、非常に有益だと考えています。
エニアグラムは信頼性のある学問でありながら、占いのような感覚で楽しむことができ、社員同士が性格タイプを共有して盛り上がる場面も見られるなど、コミュニケーションツールとしても効果を発揮しました。
弊社の次のステップとしては、診断結果を基にミーティングや面談の際に的確で具体的なアドバイスを提供することで、個々の特性に合わせた対応を行い、組織のさらなる活性化を図るための活用促進を進めていきます。
ダイバーシティ推進取り組みにおける成功・失敗談
- 貴社では様々な取組が効果的に機能していますが、成功したと思えるような取り組みはありましたか?
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もともと「男性だから」「女性だから」という固定概念がない文化でしたが、年齢や肩書、性別ではなく、相手への尊敬と感謝、個性を尊重する姿勢が強制されることなく自然に形成されて根付いていることから、安心して働くことができる地盤ができていると感じています。
最近は自分とは異なる価値観を持つ他者を「価値観っていろいろあるよね」と理解して受け入れるなど、多様な考え方を尊重する文化がさらに広がっていることを実感しています。 - 過去に海外の方を採用されていたとのことですが、採用して良かった点などはありますか?
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海外の方が弊社を理解しようとする姿勢により、既存社員も感化され、社員同士の相互理解が促進されました。
言語で表現できないニュアンスや慣習的なこと、特に大阪弁の持つ独特な感覚や温度感の表現が難しいことを理解したい、伝えたいと互いに歩み寄る文化が、まずプロジェクトという小さな単位で生まれ、それが社内に広がり根付きました。
それ以降、海外の方の採用に限らず、弊社の採用では「目に見える外枠(バイアス)」を超えて「個人を見る」ことが重要なポイントになりました。
- 貴社では様々な取り組みが効果的に機能していますが、失敗したと思えるような取り組みはありましたか?
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異なる価値観やバックグラウンドを持つ社員同士が互いに理解し合い、協力して成果を生み出すためのコミュニケーションの質をいかに高めるかという点が課題です。
具体的には、各メンバーが自分の意見を安心して共有できる心理的安全性を確保しつつ、互いの違いを尊重する風土を醸成することが重要と考えています。
また、多様な働き方が広がる中で、全ての社員が公平に評価される仕組みを構築することも課題です。
異なる働き方やライフスタイルを尊重しつつ、パフォーマンスを正確に測る評価制度をどのように設計するかについては、引き続き模索が必要です。
ダイバーシティ推進の取り組みにおける経営上の成果
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- ダイバーシティ推進の取り組みにおける経営上の成果はありますか?
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「ダイバーシティ」を積極的にめざしていたわけではないので、成果といえるものを考えたことがありませんでした。
ただ、これからも社員が安心して働ける環境を整えることで、生産性や定着率が向上し離職率の低下という形で成果が出るように望んでおります。
弊社は社員のテクニカルスキルを活かして、お客様の業務を効率化するシステムを提供しています。
しかし、採用においては技術力だけではなく、仲間として会社の目指す未来に向かって共に歩んでいけるかどうかが何よりも重要と考え、性別や国籍、健常者か障がい者か、などにはあまり重きを置いていません。
「将来のアイデスを築く仲間」として個人を評価していることが結果的にダイバーシティの推進につながっていると考えます。