地域医療と多様性を支える未来へ‐社会医療法人ペガサス
社名 | 社会医療法人ペガサス |
業種 | 医療・福祉 |
設立年月日 | 昭和59年 10月1日 |
社員数 | 約1900名(グループ全体) |
本社所在地 | 大阪府堺市西区浜寺船尾町東4-244 |
ホームページ | https://www.pegasus.or.jp/ |
ダイバーシティ推進に取り組む背景や歴史
社会医療法人ペガサス 理事・事務部長 田中 恭子さん
社会医療法人ペガサスは、昭和59年、堺市に馬場記念病院を開設し、幅広い分野で医療を提供しつづける地域の中核病院です。自らが翼を広げることで、職員一人ひとりが、患者と、家族と、そして、職員同士の絆を深め、新たな社会、新たな医療への挑戦へとつながっています。
「患者さま第一」と「地域医療への貢献」二つの医療理念を宣言する「ペガサスの約束」では、どんな時も必ず「人」が中心にいて「地域のニーズに合った医療を提供」しつづけたいという私たちの思いが込められています。
そんな当たり前の正しい医療を提供したいという志が、ダイバーシティ推進にも反映しているのです。
社会医療法人ペガサスでは、特別にダイバーシティ推進に取り組もうと考えたことはありません。
私たちは、普通のことをしているだけのつもりです。
どこかのタイミングで方針を変えたということもありません。
事業の特性を活かして自然体で取り組んだ結果そうなっているだけなのです。
幣法人では、頭の病気や怪我、脳卒中の患者さんの救急搬送を多く受け入れています。
これらの患者さんは、治療を受けて元気に退院する方もいれば、命は助かったものの片麻痺などで半身が自由に動かなくなり寝たきりになってしまうこともあります。
このような患者さんを多く受け入れているため、自然と多様なニーズに対応することが求められています。
私たちは、特別な取り組みをするのではなく、日々の業務の中で患者さん一人ひとりに寄り添い、最善のケアを提供することを心がけています。
ダイバーシティ推進の具体的な取り組み内容
- 貴法人でのダイバーシティ推進の具体的な取り組み内容を教えて下さい。
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ペガサスグループでは、就労支援B型作業所GAROを開設しています。
これは、仕事の始めの練習として、送迎付きで1日5時間程度の仕事ができるようにするものです。
ここでの訓練がうまくいけば、弊法人の採用試験を受けることができるプログラムになっています。
ちなみに、これらの取り組みもすべて患者さんの声からスタートしました。
こういったプログラムから患者さん自身もやる気を持って働き、職員も喜ぶという良い循環が生まれています。
特別にダイバーシティを意識しているわけではありませんが、自然と多様なニーズに対応する取り組みが進んでいます。
ダイバーシティ推進取り組みにおける成功・失敗談
- 貴法人では様々な取組が効果的に機能していますが、失敗したと思えるような取り組みはありましたか?
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失敗したという取り組みではないのですが、弊法人では脳卒中の方だけではなく、癌の方も治療しながら勤務してくださっています。
病気の進行により癌が再発し、残念ながらお亡くなりになられた職員もおりました。
そういった身近な職員の死の経験からは非常に多くの学ぶべきことがあり、今の職員への取り組みに活きています。
余談ではありますが、弊グループが運営する全ての保育園で、人工呼吸器が無いと生きていけない子どもや痰を定期的に取り除かないといけないような子ども、いわゆる医療的ケア児と健常者の子どもを一緒にお預かりする「インクルーシブ保育」を行っている保育園も運営しております。
働き世代の方だけではなく、子どもの頃から多様な人々と触れ合うことによって「多様性」という意識が、近い未来にはさも当たり前かのように、さも自然かのようになることを願っております。
ダイバーシティ推進の取り組みにおける経営上の成果
- ダイバーシティ推進の取り組みにおける経営上の成果はありますか?
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社会医療法人ペガサスでは長年「働き方改革」「福利厚生の充実」「安心安全で楽しく働く職場作り」などを積極的に行っています。
厚生労働省でのくるみん取得やえるぼし取得、さらには大阪府の健康づくりアワード最優秀賞受賞等、これらの分野において取り組みが高く評価されています。
職員一人ひとりはもちろん、外国人の方やLGBTQ+の方など、何かしらの働きにくさを持っている方には、月に一回以上、担当スタッフが現場に伺い、本人と周囲の方々への状況確認を行い、きめ細やかな調整を経て互いが尊重しあって働ける職場作りに務めています。
そういった取り組みを続けてきた結果、得られた実績が数多くあり、大きな成果だと言えます。
世の中では障がい者雇用が進められていますが、病院で働くことはバリアフリーであり、病気のことを理解しているスタッフも多く、再発しても直ぐに治療ができる環境です。
少子化の影響で人手不足が深刻化している中で、病院もマンパワーを必要としています。
そのため、病院で働ける方がいれば、病院で働いてもらうことが最善だと考え、障がいをお持ちの方でも積極的に採用することにしています。
保育士・こどもデイサービス相談支援専門員
キタウラメグミさん
- 1日の業務の流れを教えてください。
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朝、子どもたちが来るのを待って子どもたちが来たらご挨拶から始まって、その子にあった療育をするのと同時に相談支援員のモニタリングをしたりという流れになります。
- キタウラさんが思うペガサスでのやりがいを教えてください。
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私は入社して8年目になりますが、入社してすぐに障がいを負ってしまったため、保育士として働けないと思っていました。
保育士として障がいがあることで満足な支援ができていないと感じていたところ、相談支援専門員という役割に興味を持ちました。
ペガサスではその希望をすぐに受け入れていただき、「行っておいで!」と背中を押してもらい、こどもデイで保育士として働くことができました。
その結果、保育士としてだけでなく、別の形でも子どもたちに関わることができるようになり、それが私のやりがいとなっています。