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ダイバーシティ採用した外国人社員の活躍により

社内が活性化、新事業展開へ

サクラインターナショナル株式会社

業種(事業内容) 広告業(イベント展示会運営等)
設立年月日 1980年2月2日
資本金 7270万円
社員数 190人 ※うち、外国人材20人
本社所在地 大阪市中央区
ホームページ https://www.sakurain.co.jp

 


1.ダイバーシティ推進に取組む背景や歴史

経営管理部 総務人事課
次長代理  北野 義和さん

1972年、ドイツ出版社の日本総代理店として創業後、日本国内だけではなく、海外とのビジネスを拡大してきました。 具体的には、MICE(ビジネスイベント)、スポーツイベント(オリンピック・パラリンピック、ラグビー、サッカー、e-sports)、 万国博覧会など、世界中で行われているイベントの企画・運営等を行い、地球規模でビジネスが展開される時代に合わせて、 クライアントのビジネスチャンスの創出・市場拡大のきっかけをプロデュースし、クライアントのグローバルビジネスを成功に導くサポートをしてきました。

また、海外イベントでは現地製作を行っているので、全世界を網羅する代理店・パートナーが海外にいます。 そのため、海外企業・パートナーとの取引に重要な語学力がある従業員を積極的に採用することを人材戦略の重要課題とし、 国籍・年齢・性別を問わずとした採用活動を実施してきました。特に海外の文化や商習慣、 言語がわかる外国人材も積極的に採用し、コロナ前は従業員数の約2割である40人ほどが在籍していました(現在は約20人)。 また、社員数の半分を占める国際人材(外国人、帰国子女、留学経験者)が、現在活躍しています。

サクラインターナショナル(株)のダイバーシティ推進のあゆみ

2015年 新卒学生の通年採用をダイバーシティ採用(通年採用)としてスタート
2017年 外国人材が役員へ昇格
2019年 外国人材が社員数の20%以上に
2022年 外国人材の活躍による企業風土、新規事業の開拓










2.ダイバーシティ推進の具体的な取り組み内容

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【ダイバーシティ採用】

 中途採用はもちろん、当社の新卒採用では、日本の一般的な新卒採用(新卒一括採用)にとらわれず、 ダイバーシティ採用を実施しています。具体的には、柔軟な採用の枠組みを設けるため入社月を限定せず、 いつでも入社可能な通年採用に取り組んでいます。また、既卒(最終学歴となる大学または大学院、 短大、専門学校を卒業(修了)後、3年以内であり、就業経験のない方)や第二新卒の方も新卒採用の対象に加え、 多種多様な経験や価値観を有する方を採用しています。この取り組みから、多くの外国人材や留学生の応募者が集まっています。

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【外国人管理職・役員の登用】

国籍・年齢・性別問わず、活躍している人材は、年に1度の人事考課時に限らず、リーダーや役員へ登用しています。 現在は、1人の外国人取締役と4人の管理職が活躍しており、海外との取引においてイニシアティブをもって取り組んでいます。

グループ 3

【外国人社員の相談窓口の設置】

外国人社員において、異国の地での就業は様々なトラブルがつきものです。そこで、何か困ったこと、 悩んでいることがあった際の相談窓口を、23年以上在籍している外国人取締役が担っています。 自身の経験・体験をもとに、様々な悩み事に対してアドバイスし、フォローアップして外国人社員の定着に取り組んでいます。

4.ダイバーシティ推進取組みの成功・失敗談




成功談

外国人社員の活躍による新規ビジネス参入と拡大

英語教師であったニュージーランド人の社員A氏は、1999年に外国人社員第1号として当社へ入社しました。その当時、当社は展示会や見本市での事業をメインとしていましたが、 A氏が積極的に海外企業・団体との関係を築き上げ、2012年に国際幹細胞学会ISSCR、SIBOS(SWIFT International Banking Operation Seminar)の 運営を受注しました。それをきっかけに、数々の国際会議や学会の事業を受注するようになり、新たなビジネスを展開することとなりました。 A氏の積極的な海外への営業活動をなくして、今のビジネスモデルは出来上がりませんでした。 現在、A氏は取締役として経営を担いながら、プレイヤーとしてもなお活躍し、海外取引や感染症対策の国際認証制度「GBAC STAR™」のクライアントへの導入も進めています。

また、アメリカ人のB氏は当社で精力的に働いてくれていましたが、家庭の事情で母国に帰国せざるを得ない状況になってしまいました。その際、社長が米国の拠点開設を即断し、B氏に任せたところから本格的な米国展開がスタートしました。現在では米国の展示会の本場であるラスベガスに拠点をおき、米国における積極的な営業活動を行っております。

このように、当社は外国人社員の活躍により、新たな海外でのビジネス展開・拡大を行ってきました。現在も、外国人社員が商習慣や文化の理解、語学力を武器として、母国を初めとし、様々な国や地域で営業活動を展開しています。

失敗談

【「語学力を生かした仕事」を求めている国際人材の退職】

新型コロナウィルス感染症拡大により、2020年に海外取引が大幅に減少しました。 海外取引が減少するということは、語学力を生かした業務が減少するということです。 「語学力を生かした仕事がしたい」・「日本と海外の架け橋になりたい」と入社してきた約50人もの社員達が、 別の道を探すべく退職をしていき、会社として非常に大きな損失でした。この経験から、 ダイバーシティ採用を行っていく方針は変わりがありませんが、 「語学力重視」の採用ではなく、「本業であるイベントが好きな方や興味・関心を持っている方」にフォーカスして採用しています。






5.ダイバーシティ推進の取組における経営上の成果




| 国籍や年齢・性別を問わず、活躍できる社員を |

国籍や年齢、性別を問わず、常に活躍できる人材を追い求め、 ダイバーシティ推進の取り組みや社員の活躍によって、売上は順調な伸びを示し、 2019年9月~2020年2月の半期で過去最高の売上である約40億円を達成しました。 その後、新型コロナウィルス感染症拡大の影響によって海外取引が減少し、売上減となりましたが、 2023年8月期以降は、再び増収増益となる予定です。現在の売上比率は、対国内企業7割・対海外企業3割ですが、 今後は外国人社員のさらなる登用と活躍により、対海外企業の売上を伸ばし、 売上比率を5割まで増加させることを目標としています。

                 

また、ダイバーシティ採用をすることによって、国籍や年齢、性別を問わず、社員同士の相互理解が進み、 社内の雰囲気が明るく、スピード感のある組織となっています。業務の実施にあたり、 「その業務は誰が一番適任か」を色眼鏡で見ずに選任しており、社員間の相互理解も進んでいるので、 チームや部門間での連携もスムーズになったため、目標達成や課題解決のスピードアップが可能となっています。 他にも、勤務態度やワークライフバランスの推進において、外国人社員と日本人社員が双方よい刺激を受け、 相乗効果をもたらしています。

人事担当者の声

写真中央の北野さんと、ダイバーシティ採用で入社した二人(右:アルイ・エッソサさん 左:山口 大河さん)

企業は人なり

「企業は人なり」というように、共に働く仲間によっては会社は良くも悪くもなります。 わたしたちは成功や失敗を繰り返して、いかにして企業を成長させることができるか、 「縁の下の力持ち」である人事担当として、社員が働きやすい環境づくりに貢献してまいりました。 これからも微力ですが、大切な仲間を多くの国と地域から迎え入れられるよう行動していきたいと思います。

従業員の声

■入社3か月目(第二新卒) アルイ・エッソサさん

日本生まれ、中学生から米国ニューヨークで過ごし、大学から来日しました。

2022年6月に入社し、大阪企画営業部に所属、9月からは希望していた映像・コンテンツ制作チームに配属されました。

通常、外見や価値観の違いでミスコミュニケーションが生まれることが多くありますが、 当社は社員皆が国籍や文化などのバックグラウンドへの違いに理解があり、 フランクでとてもコミュニケーションが取りやすく、働きやすい会社です。かといって個人主義ではなく、 同僚や先輩方は優しくフォローしてくれます。今後は、国際人材が多く活躍している会社の代名詞になるよう、 当社をますます発展するために頑張っていきたいと思います。