休みが多い仕事ランキングを徹底調査【2026年最新】

休みが多い仕事に転職したいと考えたとき、どの業界・どの職種を選べばよいか迷う方は多いのではないでしょうか。
厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、労働者1人あたりの年間休日の平均は116.6日ですが、業界によっては年間120日以上が当然の職場も存在します。
本記事では業界別・職種別ランキングをはじめ、所定休日に有給実取得日数を加えた実質休日数の比較、休みが多くて給料もいい仕事の条件、求人票の正しい読み方まで、データに基づいて解説します。
転職前に知っておくべき情報を一度に確認できる内容です。
- 年間休日120日が休みが多い仕事の基準とされる数値的根拠
- 業界別・職種別の年間休日数ランキングと上位・下位の差
- 所定休日に有給実取得日数を加えた実質休日数の業界比較
- 休みが多くて年収600万円以上を両立できる代表職種と平均年収データ
- 年間休日120日以上の求人を見つけるための求人票の確認ポイント
休みが多い仕事の基準は年間休日120日以上
年間休日が120日以上ある職場が、休みが多い仕事の目安です。
厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、労働者1人あたりの平均年間休日数は116.6日です。
年間120日はこの平均を約3〜4日上回る水準であり、完全週休2日制を採用してすべての祝日を休日とした場合に達成できる日数と一致します。
休みの多い職場を探す際は、年間休日120日以上を1つの基準として求人をチェックするとよいでしょう。
年間休日120日が基準とされる数値的根拠
完全週休2日制の土日104日に、年間祝日16日を加えた合計が120日です。
国民の祝日に関する法律で定められた祝日は年間16日あります。
完全週休2日制を採用し、すべての祝日を休日とした企業の年間休日がおおむね120日前後になる計算です。
祝日数は振替休日の発生状況により年によって多少前後しますが、120日は1つの目安として転職市場で広く使われています。
令和7年就労条件総合調査によると、完全週休2日制を採用している企業割合は65.5%で、前年の65.2%から年々増加傾向が続いています。
企業規模別では従業員数が多いほど完全週休2日制の導入率が高く、休みの多い仕事を探す際に企業規模は重要な確認ポイントです。
| 年間休日数 | 働き方のイメージ | 週あたりの休みの目安 |
|---|---|---|
| 105日程度 | 週休2日制(月1〜2回のみ週2日) | 週1〜2日 |
| 110〜115日 | 完全週休2日制(祝日一部休み) | 週2日+一部祝日 |
| 120〜125日 | 完全週休2日制+祝日全休 | 週2日+祝日16日 |
| 130日以上 | 完全週休2日制+夏季・年末年始等も充実 | 週2日+特別休暇複数 |
年間休日に含まれるものと含まれないもの
年間休日数に有給休暇は含まれません。
年間休日とは、企業が就業規則で定める法定休日と所定休日の合計日数のことです。
全社員が一斉に休む夏季休暇や年末年始休暇は年間休日に含まれます。
有給休暇やバースデー休暇など個人ごとに付与される休暇は、年間休日の日数には算入されません。
令和7年就労条件総合調査によると、年次有給休暇の平均取得日数は12.1日で昭和59年以降の過去最多を更新しました。
取得率は66.9%です。
年間休日120日の職場で有給を12日取得できれば、実質的に休める日数は132日になる計算です。
求人票で年間休日の数字だけを確認するのではなく、有給休暇の平均取得日数と取得率もあわせてチェックすることをおすすめします。
年間休日数と有給取得率の両方で判断することで、実態に近い休日の全体像が見えてきます。
| 区分 | 具体例 | 年間休日への算入 |
|---|---|---|
| 法定休日 | 毎週1日以上の休日(労働基準法第35条) | 含まれる |
| 所定休日 | 土曜日・日曜日・祝日など | 含まれる |
| 一斉付与の特別休暇 | 夏季休暇・年末年始休暇・創立記念日など | 含まれる |
| 年次有給休暇 | 労働者個人に付与される有給 | 含まれない |
| 個人別特別休暇 | バースデー休暇・リフレッシュ休暇など | 含まれない |
| 慶弔休暇 | 結婚・忌引きなど | 含まれない |
企業規模別に見る年間休日数の差
従業員1000人以上の大企業と30〜99人の中小企業では、年間休日数に約6〜7日の差があります。
令和7年就労条件総合調査によると、企業規模別の1企業平均年間休日総数は以下のとおりです。
| 従業員規模 | 1企業平均年間休日総数 |
|---|---|
| 1000人以上 | 117.7日 |
| 300〜999人 | 116.2日 |
| 100〜299人 | 114.5日 |
| 30〜99人 | 111.2日 |
年間休日120日という基準に最も近いのは、従業員1000人以上の大企業です。
休みの多さを優先するなら、希望する職種・業界が決まった後に企業規模もあわせて確認するとよいでしょう。
同じ職種でも、大企業と中小企業では年間休日数に数日〜10日程度の差が生まれることがあります。
年間休日が多い仕事ランキング 業界別・職種別データ
年間休日が多い業界の上位は電気・ガス・熱供給・水道業と情報通信業で、職種別では製造系の研究開発・設計職が年間130日以上の休日を持ちます。
厚生労働省の就労条件総合調査では、産業によって年間休日数に20〜30日以上の差が生まれることが確認されています。
令和7年就労条件総合調査によると全体の労働者1人平均は116.6日ですが、上位の業界では120日を超え、下位の業界では100日を下回るケースもあります。
業界・職種の選択が休日数に直結することを、まず押さえておきましょう。
業界別 年間休日数ランキングTOP10
電気・ガス・熱供給・水道業と情報通信業が、年間休日数で一貫して上位に位置しています。
厚生労働省の就労条件総合調査をもとにした産業別の年間休日数(労働者1人平均)の上位を示したのが以下の表です。
電気・ガスなどのインフラ系は大企業が多く、設備停止期間を活用した長期休暇を設定できる体力があります。
情報通信業はテレワーク導入が進んだ業界で、完全週休2日制の定着が早く、有給も取りやすい環境が整っています。
| 順位 | 業界 | 年間休日数の目安 | 休みが多い主な理由 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 120日以上 | 公益インフラ企業が中心。大企業が多く休日制度が充実 |
| 2位 | 情報通信業 | 119日前後 | IT・通信各社が完全週休2日制を標準採用 |
| 3位 | 学術研究・専門・技術サービス業 | 118日前後 | 研究機関・コンサル等。プロジェクト完結型で休みを取りやすい |
| 4位 | 金融業・保険業 | 117〜118日程度 | 銀行法による土日祝休業が慣行として定着 |
| 5位 | 複合サービス事業 | 115日前後 | 郵便局・各種協同組合等。業務特性上休日が安定 |
| 6位 | 製造業 | 113〜116日程度 | 盆・年末年始の工場停止で長期休暇を集中取得 |
| 7位 | 建設業 | 112〜114日程度 | 近年の週休2日推進で休日数が増加傾向 |
| 8位 | 卸売業・小売業 | 107〜110日程度 | BtoB中心の卸売は取引先休業に合わせて休みやすい |
| 9位 | 運輸業・郵便業 | 103〜108日程度 | シフト制が多く土日休みは限定的 |
| 10位 | 宿泊業・飲食サービス業 | 97日前後 | 業界全体を通じて最低水準。土日が繁忙期 |
参照 厚生労働省 平成30年就労条件総合調査(産業別年間休日総数)
表中の数値は厚生労働省の平成30年就労条件総合調査をもとにした参考値です。
令和7年就労条件総合調査では全体の労働者1人平均が116.6日まで上昇しており、現在の各業界の水準は表中の数値よりも概ね高くなっています。
同じ業界でも職種・企業規模・勤務地によって大きな差が生まれる点に注意しましょう。
職種別 年間休日数が多い仕事ランキングTOP10
職種別では製造系の研究開発職と設計職が年間134日前後で、全職種の中でトップを占めます。
パーソルキャリア(doda)が25〜34歳のビジネスパーソン5,000人を対象に実施したホンネの転職白書調査では、全56職種の年間休日数(有給休暇の実取得日数を含む)を集計しています。
全56職種の年間休日の平均は124.0日で、上位10職種のうち4職種が製造系という結果になりました。
| 順位 | 職種分類 | 職種名 | 年間休日数 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 製造系 | 研究開発 | 134.1日 |
| 2位 | 製造系 | 設計・開発 | 134.0日 |
| 3位 | 営業系 | MR(医薬情報担当者) | 133.0日 |
| 上位グループ | 製造系 | セールスエンジニア、生産技術・生産管理 | 120〜130日程度 |
| 上位グループ | 営業系 | IT・インターネット営業 | 120〜130日程度 |
| 上位グループ | 金融系 | ファンドマネジャー・アナリスト | 120〜130日程度 |
| 参考(下位) | 製造系 | サービスエンジニア | 117.5日 |
| 参考(下位) | サービス系 | ツアーコンダクター | 110日以下 |
参照 パーソルキャリア(doda)ホンネの転職白書 職種別年間休日数調査(有給休暇の実取得日数を含む)
MRが高位にランクインする理由は、取引先の医療機関が休診日には訪問活動ができない業務特性にあります。
取引先の休業スケジュールに連動して休みが確保される、BtoBならではの構造です。
注意が必要なのは、同じ製造系でもサービスエンジニアは117.5日と上位職種より約17日少ない点です。
業界だけでなく職種単位での確認が欠かせません。
有給取得率から見る休みの取りやすい業界トップ5
厚生労働省の令和6年就労条件総合調査で有給取得率が最も高い業界は、鉱業・採石業・砂利採取業の71.5%です。
令和6年就労条件総合調査によると、年次有給休暇の平均取得率は65.3%(2023年実績)です。
業界によって取得率には大きな差があり、取りやすい業界では70%を超える水準に達します。
令和7年就労条件総合調査では全体平均が66.9%まで上昇しており、過去最高を更新しています。
| 順位 | 業界 | 有給取得率の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 鉱業・採石業・砂利採取業 | 71.5% | 規模の大きい企業が中心で代替人員を確保しやすい |
| 2位 | サービス業(他に分類されないもの) | 上位グループ | プロジェクト型業務が多く取得しやすい環境 |
| 3位 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 上位グループ(70%前後) | 所定休日数も業界トップ水準で実質休日が最多クラス |
| 4位 | 金融業・保険業 | 上位グループ | 職場離脱制度など独自の取得促進制度を持つ企業も |
| 5位 | 情報通信業 | 65%前後 | テレワーク普及が有給取得を後押し |
| 参考 | 宿泊業・飲食サービス業 | 51.0%(最低) | 慢性的な人手不足で取得が難しい構造が続く |
有給取得率が低い業界では、求人票の年間休日数が高く見えても実際に休める日数が少なくなるケースがあります。
電気・ガスや情報通信業は所定休日数と有給取得率の両方が高水準であり、実質的な休日の合計が最も多い業界グループといえます。
休みが多い仕事に共通する3つの特徴
休みが多い仕事には、BtoB業態、従業員規模の大きさ、カレンダー通りに休める環境という3つの共通点があります。
年間休日数の多い業界・職種を分析すると、一定の条件が重なっていることに気づきます。
業界や職種をランダムに選ぶより、3つの特徴を理解した上で求人を絞り込む方が、年間休日120日以上の職場を見つける近道になります。
| 特徴 | 代表的な業界 | 年間休日の目安 |
|---|---|---|
| BtoB業態(法人向けビジネス) | IT・情報通信、メーカー、金融・保険 | 120日以上が多い |
| 大企業・上場企業 | 従業員1000人以上の企業全般 | 平均117.7日 |
| カレンダー通り休める | 完全週休2日制を採用した企業 | 120日前後 |
取引先が企業中心のBtoB業態であること
取引先が企業(法人)である仕事は、取引先の休業日に合わせて自社も休める構造を持っています。
BtoBとは、企業が企業に対してサービスや製品を提供するビジネスモデルです。
顧客が企業であれば、顧客が休業している祝日や年末年始には受発注が発生しないため、自社も休みを確保しやすい構造になります。
金融業界の銀行が土日祝を休業日とするのも、取引先の企業が休業している日には資金決済が行われない業務特性によるものです。
その反面、飲食・小売・ホテルなどのBtoCは、土日祝日こそ顧客が最も多く来店する日です。
年間休日ランキングの下位に宿泊業・飲食サービス業が一貫して位置するのは、BtoC特有の稼働構造が原因です。
| ビジネスモデル | 代表的な業界・職種 | 休日の特徴 |
|---|---|---|
| BtoB(法人向け) | IT・情報通信、メーカー、金融・保険、製薬(MR)、学術研究 | 取引先の休業日に合わせて休みやすい |
| BtoC(個人向け) | 飲食、小売、ホテル・旅館、美容、娯楽 | 土日祝が繁忙期になりやすい |
求人票で事業内容を確認するとき、主な取引先は企業か個人かという視点を持つことをおすすめします。
営業・事務・技術など職種を問わず、所属する企業のビジネスモデルが年間休日数に直接影響します。
従業員規模が大きいほど年間休日数は多くなる
大企業ほど年間休日数が多い傾向は、厚生労働省のデータで継続的に確認されています。
令和7年就労条件総合調査によると、企業規模別の1企業平均年間休日総数に明確な差があります。
令和6年就労条件総合調査では年間休日120日以上の企業割合も調査されており、規模が大きいほど120日超えの職場が多いことが確認できます。
| 従業員規模 | 1企業平均年間休日(令和7年調査) | 年間120日以上の割合(令和6年調査) |
|---|---|---|
| 1000人以上 | 117.7日 | 51.7% |
| 300〜999人 | 116.2日 | 44.9% |
| 100〜299人 | 114.5日 | 39.3% |
| 30〜99人 | 111.2日 | 33.2% |
参照 厚生労働省 令和7年就労条件総合調査、令和6年就労条件総合調査
大企業が休日数を多く設定できる理由は主に3点あります。
労働組合の交渉力が強く制度として休日数が確保されやすいこと、人員が多いため交代でカバーできる体制が組みやすいこと、採用競争力の観点から休日数の充実が経営判断として優先されること、です。
同じ業界・同じ職種でも、大企業と中小企業では年間休日数に5〜10日の差が生まれます。
業界を選んだ後は企業規模もあわせて確認することで、休日数の多い求人に効率よく絞り込めます。
土日祝がカレンダー通りに休める働き方であること
完全週休2日制を採用してすべての祝日を休日とする企業が、年間休日120日以上を達成しやすい構造を持っています。
土日104日(52週×2日)に国民の祝日16日を加えると合計120日になります。
国民の祝日に関する法律で定められた祝日数は年間16日であり、完全週休2日制かつ全祝日休みの企業は自然と年間120日前後を確保できます。
令和7年就労条件総合調査によると、完全週休2日制を採用している企業割合は65.5%で、前年の65.2%から増加が続いています。
求人票でよく見る完全週休2日制と週休2日制は、名称は似ていますが内容が大きく異なります。
| 制度 | 内容 | 年間休日の目安 |
|---|---|---|
| 完全週休2日制 | 毎週必ず2日の休日 | 120日前後 |
| 週休2日制 | 月に1回以上は週2日の休日がある(週2日ある週以外は週1日の可能性もある) | 105〜115日程度 |
カレンダー通りに休みやすい職場の条件としては、顧客が企業や官公庁であること、工場や施設の稼働がカレンダー連動であること、業務が属人的でなく交代カバーができることなどが挙げられます。
求人票で完全週休2日制の記載を確認することが、休みの多い仕事を探す最初のスクリーニングになります。
休みが多くて給料もいい仕事は存在するのか
年間休日120日以上かつ年収500万円以上を両立できる仕事は存在し、MR・ITエンジニア・製造系研究職が代表的な選択肢です。
休みが多い仕事は給料が低いと思われがちですが、実態は逆のケースが少なくありません。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、年間休日が上位に位置する情報通信業や製造業の研究開発職は、全職種平均を大きく上回る年収水準にあります。
年収と休日数が同時に高水準になる職種には、高度な専門性とBtoB業態という2つの共通点があります。
年間休日120日以上×年収500万円以上の職種一覧
年収と休日数の両立が期待できる職種は、高度な専門知識を要するBtoB業態に集中しています。
国税庁の令和6年分民間給与実態統計調査によると、全職種の平均給与は478万円です。
以下の職種はこの平均を大幅に上回りながら、年間休日120日以上を持つ傾向があります。
| 職種 | 年収の目安 | 年間休日の目安 | 主な雇用先 |
|---|---|---|---|
| MR(医薬情報担当者) | 618万円 | 133日前後 | 製薬メーカー(大手) |
| ITエンジニア(全体平均) | 606万円 | 119〜124日 | IT企業・SIer |
| システムコンサルタント・設計者 | 820万円 | 120日前後 | IT大手・コンサル |
| 製造系 研究開発職 | 700万円前後 | 134日前後 | 化学・製薬・素材メーカー |
| 金融系 アナリスト・ファンドマネジャー | 高水準(企業差大) | 117〜120日 | 銀行・証券・保険 |
MR年収の参照 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag) 令和6年賃金構造基本統計調査
ITエンジニア年収の参照 政府統計の総合窓口(e-Stat)令和6年賃金構造基本統計調査 表番号14
製造研究職年収の参照 厚生労働省 令和4年賃金構造基本統計調査(研究者)
年間休日の参照 パーソルキャリア(doda)ホンネの転職白書 職種別年間休日数調査
上記はいずれも全国平均や全年齢層の平均値です。
20代・30代では平均より低く、40代以降に高くなるケースが多い点に注意してください。
また、同じ職種でも大企業と中小企業では年収に100万円以上の差が生まれることがあります。
MR・ITエンジニア・製造研究職が高水準になる理由
3職種が休日数と年収を同時に高く保てる理由は、専門性の高さとBtoB業態の組み合わせにあります。
一般的に、休みが多い=楽な仕事=給料が低いというイメージがありますが、MR・ITエンジニア・製造研究職は異なる構造を持っています。
3職種に共通するのは、高い参入障壁と特定業界への専門特化です。
参入障壁が高い職種は人材の希少性から給与水準が上がり、業界特化はBtoB構造を生み出して休日を確保しやすくします。
MRが高水準になる理由は、取引先の医療機関の休日に業務が連動する点と、製薬メーカーの財務体力の高さにあります。
医療機関が休診日は訪問ができないため、休日が業務構造として確保されます。
製薬業界は研究開発に多額の投資をする反面、特許製品の高い利益率を持つため、社員への還元余力が大きい業界です。
ITエンジニアは需要と供給の構造が高年収と休日の両立を後押しします。
経済産業省の調査では、2030年には最大79万人のIT人材が不足すると試算されています。
人材不足が続く市場では交渉力が働き、待遇改善が進みます。
完全週休2日制とリモートワークの普及も、ITエンジニアの年間休日数を底上げしている要因です。
製造系研究職は、修士・博士号などの専門学歴が参入障壁となり、大企業の研究開発部門への就職が中心となります。
令和4年賃金構造基本統計調査によると、10人以上規模の企業に勤める研究者の平均年収は703万円です。
大企業の研究職は労働組合が強く年間休日数も手厚く設定されるため、休日と年収が同時に高水準になる構造が成立します。
| 職種 | 高年収の理由 | 休日が多い理由 |
|---|---|---|
| MR | 製薬業界の高利益率。専門性による希少性 | 医療機関の休診日に業務が連動 |
| ITエンジニア | IT人材の慢性的な需要過多 | 情報通信業の完全週休2日制定着、リモートワーク普及 |
| 製造系研究職 | 大学院以上の学歴が参入障壁。大企業集中 | メーカーの工場停止期間と連動した長期休暇 |
所定休日数に有給実取得日数を加えた実質休日数ランキング
所定年間休日数に有給の実際の取得日数を加えた実質休日数で見ると、電気・ガス・熱供給・水道業が年間134日超で全業界トップです。
厚生労働省の調査では所定年間休日と有給休暇を別々に集計しているため、求人票の年間休日数は有給を含みません。
有給の実取得日数を加算して初めて、働く人が実際に休める日数の全体像が見えてきます。
所定休日だけで比較すると上位と下位の差は約24日ですが、有給実取得日数を合算すると約30日に広がります。
所定休日だけでは分からない業界ごとの有給消化率の差
有給取得率が最高の業界と最低の業界では、実際に取得できる有給日数に6日以上の差があります。
厚生労働省の令和6年就労条件総合調査によると、産業別の有給取得率は最高が鉱業・採石業・砂利採取業の71.5%、最低が宿泊業・飲食サービス業の51.0%で、全体平均は65.3%です。
上位と下位の取得率の差は20.5ポイントに達しています。
有給を取りやすい職場の背景には主に3つの条件があります。
1つ目は代替人員を確保しやすい十分な人員体制、2つ目は業務が計画しやすいプロジェクト型の業務特性、3つ目は上司や同僚が有給取得を当然とする組織文化です。
電気・ガス業や情報通信業は3つの条件が揃いやすい代表的な業界です。
| 業界 | 有給取得率の目安 | 有給実取得日数の目安 | 取得しやすい理由 |
|---|---|---|---|
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 70%超(上位グループ) | 13.2日 | 計画的付与制度が定着。大企業中心で代替人員確保が容易 |
| 情報通信業 | 65%前後(全体平均程度) | 11日前後 | テレワーク普及で取得しやすい環境が整備 |
| 製造業 | 62%前後 | 10〜11日前後 | お盆・年末年始の計画一斉取得が定着 |
| 建設業 | 53%前後 | 9日前後 | 週休2日推進が後押しし改善傾向にある |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 51.0%(最低) | 7〜8日前後 | 人手不足が慢性化し有給取得が困難な構造 |
参照 厚生労働省 令和6年就労条件総合調査(産業別有給休暇取得状況)
年間休日数が同じでも、有給取得率が低い業界では実質的な休日の総量が大幅に少なくなります。
入社前に有給の平均取得日数と取得率を確認することが、入社後のギャップを防ぐ重要なポイントです。
実質的な年間休日数が最も多い業界と最も少ない業界の比較
所定年間休日と有給実取得日数を合算した実質休日数では、電気・ガス業(134日超)と宿泊業・飲食業(104日前後)の差は約30日に達します。
以下の表は、厚生労働省の各種調査データを組み合わせて試算した業界別の実質休日数の参考値です。
所定年間休日は平成30年就労条件総合調査の産業別データを、有給実取得日数は令和6年就労条件総合調査の確認値および取得率から推計した参考値を使用しています。
| 順位 | 業界 | 所定年間休日 | 有給実取得日数 | 実質休日数(参考試算) |
|---|---|---|---|---|
| 1位 | 電気・ガス・熱供給・水道業 | 120.9日 | 13.2日 | 134.1日 |
| 2位グループ | 情報通信業 | 119.8日 | 11.0日 | 130.8日 |
| 2位グループ | 金融業・保険業 | 約118日 | 約12日 | 約130日 |
| 2位グループ | 学術研究・専門・技術サービス業 | 118.8日 | 約11日 | 約130日 |
| 5位 | 製造業 | 約113日 | 約10.5日 | 約124日 |
| 6位 | 建設業 | 約111日 | 約9日 | 約120日 |
| 7位 | 卸売業・小売業 | 約107日 | 約8日 | 約115日 |
| 8位 | 運輸業・郵便業 | 約105日 | 約9日 | 約114日 |
| 9位 | 生活関連サービス業・娯楽業 | 約100日 | 約7.5日 | 約108日 |
| 最下位 | 宿泊業・飲食サービス業 | 97.1日 | 約7.3日 | 約104日 |
所定年間休日の参照 厚生労働省 平成30年就労条件総合調査(産業別)
有給実取得日数の参照 厚生労働省 令和6年就労条件総合調査(電気・ガスは確認値、他は参考推計値)
2位グループの3業界は実質休日数が130日前後でほぼ並んでいます。
順位は企業規模や職種によって変動するため、有給取得実績を入社前に確認することをおすすめします。
最上位と最下位の差が30日という事実は見逃せません。
30日の差は、10年で換算すると300日に積み上がります。
業界選びが休日の総量を長期的に左右することを、転職時に意識しておきましょう。
休みが多い仕事に転職するための求人票の見方
年間休日が多い求人を探す際は、完全週休2日制の記載、年間休日120日以上の表記、有給取得率の3点を確認することが基本です。
求人票に記載された年間休日の数字は、内容を正確に読み解かなければ実態と乖離していることがあります。
記載の意味を把握した上で求人を選ぶことで、入社後のギャップを防げます。
完全週休2日制と週休2日制は似て非なる制度である
完全週休2日制と週休2日制では、年間で最大10日以上の休日数の差が生まれます。
完全週休2日制とは、52週すべてで必ず2日の休日が確保される制度です。
週休2日制は月に1回以上週2日の休日があればよい制度であり、残りの週は週1日の休日でも労働基準法上は問題ありません。
同じ週2日という言葉を使っていても、制度の内容は大きく異なります。
求人票に週休2日制(土日)と記載されていても、月1回だけ土日が休みで残りは土曜出勤ありというケースもあります。
完全という記載のない週休2日制の求人は、具体的な休日カレンダーや就業規則を確認することをおすすめします。
| 制度 | 内容 | 年間休日の目安 |
|---|---|---|
| 完全週休2日制 | 52週すべてで必ず週2日の休日 | 104〜125日(祝日次第) |
| 週休2日制 | 月に1回以上の週2日休日があればよい | 64〜115日(就業規則次第) |
| 週休1日制 | 週に最低1日の休日 | 52日程度 |
参照 労働基準法第35条
求人票で確認すべきポイントは主に3つあります。
1つ目は完全週休2日制という表記が明記されているかどうかです。
2つ目は年間休日数が具体的な日数で記載されているかどうかです。
3つ目は祝日が休日かどうかです。
完全週休2日制の104日に祝日16日が加わって初めて年間120日になるため、祝日の扱いは確認必須です。
年間休日120日以上の求人を探す3つの方法
年間休日120日以上の求人は、求人サイトの絞り込み機能、転職エージェントへの具体的な条件指定、企業の法定開示情報という3つの方法で効率よく見つけられます。
【方法1】求人サイトの絞り込み機能を活用する
主要転職サイトでは年間休日数による絞り込み検索が可能です。
年間休日120日以上の条件を設定してから、さらに業界(情報通信・メーカー・金融)や職種で絞り込むと候補を効率よく整理できます。
検索結果に表示された求人でも、年間休日の内訳(完全週休2日制か、祝日休みか)を個別に確認することが大切です。
【方法2】転職エージェントに条件を数値で伝える
転職エージェントを活用する際は、年間休日数の希望を数字で明示することが重要です。
休みが多い会社がいいという曖昧な伝え方ではなく、年間休日120日以上・完全週休2日制必須・有給取得率60%以上といった形で数値を指定します。
具体的な数値で依頼することで、条件に合った非公開求人の紹介につながりやすいでしょう。
【方法3】企業の法定開示情報を確認する
2023年3月期以降、上場企業は有価証券報告書に有給休暇取得率などの人的資本情報を記載することが義務化されました。
EDINET(金融庁の電子開示システム)から閲覧できます。
また、厚生労働省が運営する女性活躍推進企業データベースでも、年次有給休暇取得率などを公表している企業を検索できます。
公的な開示情報を活用することで、求人票だけでは見えない職場の実態を確認できます。
有給取得率の調べ方と入社前に確認しておくべきポイント
入社前に有給取得率を確認する方法は、法定開示情報、口コミサイト、面接での質問という3つのルートが基本です。
令和7年就労条件総合調査によると、年次有給休暇の全体平均取得率は66.9%(2024年実績)です。
入社先の取得率がこの水準を大きく下回る場合は、職場文化や人員体制に課題がある可能性を検討しておくとよいでしょう。
【調べ方1】厚生労働省 女性活躍推進企業データベース
厚生労働省が運営する女性活躍推進企業データベースでは、年次有給休暇取得率などを自主的に公表している企業を検索できます。
情報を公開している企業は、働き方への取り組みについて一定の透明性を持っている傾向があります。
【調べ方2】有価証券報告書(上場企業のみ)
上場企業の有価証券報告書はEDINETから無料で閲覧できます。
人的資本情報の開示が義務化されており、有給取得率や育児休業取得率などが記載されています。
複数年分を比較すると、改善傾向にあるかどうかも確認できます。
【調べ方3】面接での確認と入社前チェックリスト
面接では、年次有給休暇の平均取得日数を教えていただけますか、という質問が自然かつ効果的です。
具体的な数字で答えられる会社は、有給管理を適切に行っている可能性が高いでしょう。
取りやすい環境ですという曖昧な回答しか得られない場合は、実態の確認をさらに重ねることをおすすめします。
入社前に確認しておくべき主なポイントは以下のとおりです。
- 年間休日数が120日以上かどうか(求人票の数字と内訳)
- 完全週休2日制か週休2日制か(祝日の休日扱いも確認)
- 有給休暇の平均取得日数(令和7年全体平均は12.1日)
- 有給取得率(令和7年全体平均は66.9%)
- 休日出勤の頻度と振替・代休の運用ルール
- 夏季休暇・年末年始休暇の日数(年間休日に含まれるか)
参照 厚生労働省 令和7年就労条件総合調査
休みが多い仕事を目指すときに知っておきたい注意点
年間休日数が多い業界を選んでも、残業時間の長さや企業規模によっては期待した休息が得られないケースがあります。
年間休日数は重要な指標ですが、それだけで職場の働きやすさを判断するのは十分ではありません。
実際の自由時間は休日数だけでなく、平日の残業時間と企業規模による差も含めて考える必要があります。
休日数が多くても残業時間が長い職場がある
年間休日数が業界上位の電気・ガス業と情報通信業は、月間残業時間も16時間前後と高い水準にあります。
厚生労働省の毎月勤労統計調査(令和6年分結果確報)によると、産業別の月間所定外労働時間は業界によって大きく異なります。
年間休日数と所定外労働時間の関係を整理すると、以下のとおりです。
| 業界 | 月間所定外労働時間 | 年間換算(参考) | 年間休日の目安 |
|---|---|---|---|
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 16.0時間 | 約192時間 | 120日以上 |
| 情報通信業 | 15.7時間 | 約188時間 | 119日前後 |
| 製造業 | 13.0時間 | 約156時間 | 113日前後 |
| 建設業 | 14.0時間 | 約168時間 | 111日前後 |
| 金融業・保険業 | 8.5時間 | 約102時間 | 117〜118日 |
| 宿泊業・飲食サービス業 | 4.9時間 | 約59時間 | 97日前後 |
参照 厚生労働省 毎月勤労統計調査 令和6年分結果確報(所定外労働時間)
年間休日の目安の参照 厚生労働省 平成30年就労条件総合調査(産業別)
電気・ガス業や情報通信業は年間休日が多い反面、月間残業時間も15〜16時間と高く、年間で190時間前後の所定外労働が発生します。
8時間換算で約24日分に相当し、休日数の優位性が一部相殺される構造になっています。
対照的に宿泊業・飲食サービス業は年間休日数は最下位ですが、月間残業は4.9時間と最も少なく、年間59時間程度にとどまります。
転職を検討する際には、年間休日数に加えて平均残業時間も確認することをおすすめします。
月の残業時間が20時間を超える求人は、年間で240時間(約30日分)の労働時間が上乗せされるため、休日の多さが体感的に打ち消されるケースがあります。
残業が少なく年間休日も多い業界としては金融業・保険業(月8.5時間・年間118日前後)が両立しやすいでしょう。
同じ業界・職種でも企業規模によって年間休日数に差がある
同じ業界・同じ職種でも、従業員規模の違いによって年間休日数に5〜10日の差が生まれます。
厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、企業規模別の1企業平均年間休日総数と年間休日120日以上の企業割合は以下のとおりです。
| 従業員規模 | 1企業平均年間休日 | 年間120日以上の割合 |
|---|---|---|
| 1000人以上 | 117.7日 | 51.7%(令和6年調査) |
| 300〜999人 | 116.2日 | 44.9%(令和6年調査) |
| 100〜299人 | 114.5日 | 39.3%(令和6年調査) |
| 30〜99人 | 111.2日 | 33.2%(令和6年調査) |
参照 厚生労働省 令和7年就労条件総合調査、令和6年就労条件総合調査
情報通信業というBtoB業態でも、1000人規模の大手SIerと30人規模のITベンダーでは年間休日数が5〜10日異なる可能性があります。
製造業でも大手メーカーの研究開発部門と中小の部品加工会社では、同じ製造業という括りの中で休日数に大きな差が生まれます。
同じ職種・同じ業界を比較する際でも、企業規模を必ず確認することが大切です。
求人票の年間休日数だけでなく、その企業の従業員数や売上規模をあわせて確認することで、業界平均と自社の実態を照らし合わせた判断ができます。
また、大企業の子会社・グループ会社に転職する場合も注意が必要です。
親会社と同じブランド名で採用されていても、子会社・関連会社は別の就業規則を持つことが多く、親会社と年間休日数が異なるケースがあります。
採用条件を確認する際は、親会社ではなく実際の雇用主となる会社の就業規則を確認するようにしましょう。
休みが多い仕事に関するよくある質問
休みが多い仕事やランキングに関して、転職相談でよく寄せられる質問をまとめました。
- QQ. 休みが多い仕事って年間何日以上から?
- A
A. 年間休日120日以上が、休みが多い仕事の一般的な目安です。
厚生労働省の令和7年就労条件総合調査によると、労働者1人平均の年間休日は116.6日です。
120日はこの平均を約3〜4日上回る水準であり、完全週休2日制を採用してすべての祝日を休日とした場合に達成できる日数とも一致します。
- QQ. 年間休日が最も多い業界はどこ?
- A
A. 年間休日数が最も多い業界は電気・ガス・熱供給・水道業で、労働者1人平均120.9日です(厚生労働省 平成30年就労条件総合調査)。
情報通信業(119.8日)と学術研究・専門・技術サービス業(118.8日)が続き、いずれも全体平均を5日前後上回っています。
- QQ. 休みが多くて給料もいい仕事はあるの?
- A
A. 年間休日130日以上かつ平均年収600万円以上を実現できる仕事は存在します。
代表例はMR(医薬情報担当者)で平均年収618.3万円(厚生労働省 job tag 令和6年賃金構造基本統計調査)、ITエンジニアで全体平均605.8万円、製造系研究職で700万円前後です。
いずれもBtoB業態・大企業に多い職種です。
- QQ. 未経験から休みが多い仕事に転職できる?
- A
A. 年間休日が多い情報通信業には、未経験からでも挑戦できるITサポートやITセールスなどの職種があります。
情報通信業の完全週休2日制採用率は高く、未経験スタートから技術職へとキャリアアップするルートが確立されています。
転職エージェントを活用して未経験可の求人に絞り込むと効率よく探せます。
- QQ. 公務員と民間企業で休みはどちらが多い?
- A
A. 国家公務員・地方公務員は完全週休2日制かつ祝日休みが基本で、年間休日は120日前後が標準です。
民間企業の全体平均116.6日(令和7年就労条件総合調査)を上回る水準であり、有給休暇の取得率も比較的高い傾向にあります。
業務内容や繁忙期によって残業が多くなるケースもあるため、部署や職種による差を把握することが重要です。
- QQ. 週休3日の仕事はどうやって探せばいい?
- A
A. 主要転職サイトの週休3日制フィルターや、転職エージェントへの明示的な条件指定が最も効率的な方法です。
令和7年就労条件総合調査によると、何らかの週休3日制を採用している企業割合は1.6%にとどまります。
制度を導入している企業は現時点でごくわずかなため、週休3日と並行して年間休日130日以上の求人を広く探す方法が現実的です。
- QQ. 年間休日と有給休暇の違いは何?
- A
A. 年間休日は企業が就業規則で定めた法定休日と所定休日の合計日数であり、有給休暇は含まれません。
令和7年就労条件総合調査によると年次有給休暇の平均取得日数は12.1日です。
求人票の年間休日数に有給の実取得日数を加えた合計が、実際に休める日数の目安になります。
- QQ. 転職で年間休日を増やすには何から始めればいい?
- A
A. 転職で年間休日を増やす最初の一歩は、希望する年間休日数を具体的な数字で決めることです。
年間120日以上・完全週休2日制・有給取得率60%以上という3つの基準を軸に求人を絞り込みましょう。
業界はBtoB業態の情報通信業・メーカー・金融業を中心に、従業員規模300人以上の企業を優先して探すと条件に合う求人が見つかりやすいでしょう。